出会える人
出会える人 Vol.4
AIと“人”で、町はもっと面白くなる
琴平町 地域おこし協力隊 秋吉 一輝さん
琴平でDXを推進する地域おこし協力隊。令和6年11月着任以来、AI活用による業務効率化と、DAO(分散型自律組織)を用いたデジタルコミュニティづくりに取り組んでいる。
第4弾は、琴平でDXを推進する地域おこし協力隊・秋吉一輝さん
令和6年11月着任以来、AI活用による業務効率化と、DAO(分散型自律組織)を用いたデジタルコミュニティづくりに取り組んでいます。専門用語は難しく聞こえるけれど、秋吉さんの目的はシンプル。**「誰もが主役になれる、開かれた町のオンライン広場をつくる」**ことでした。(DAOの詳細は公式発表等もご参照ください。わからなければ、秋吉さんに聞けば大丈夫!)
秋吉さんは、町内でAI/デジタルの勉強会や講演も定期開催中です。
――ここからはインタビュー形式でお届けします。
琴平の魅力は?
まず、人のあたたかさは暮らしてみて強く感じます。
そして、金刀比羅宮という“町の象徴”があること。春にはこんぴら歌舞伎で伝統文化に触れられるのも魅力ですね。役者が舞台下から登場したり、回り舞台が動く仕組みは本当に興味深かったです。
地域おこし協力隊になった動機
僕は協力隊とは別に事業もしていて、その共同経営者が琴平出身だったご縁で、同分野で活動する企業“あるやうむ”ともつながりました。
その流れで“DX人材”を探していた町長とお話しする機会があり、AIやDAOを扱えることをアピールして採用いただきました。
当時は琴平に来たことがなかったのですが、良い町だと聞いていたので不安はなく、システムエンジニアの経験から『ネットがあればどこでも働ける』とも思い応募しました。
DAOを活用したまちづくりって?
一言でいえば、“いつでも、どこでも、誰とでも”話せる町のオンライン広場です。
これまでLINEオープンチャットやFacebookグループはありましたが、参加範囲や情報の流れ方に限界もあった。
そこでDiscordを使って、町内外の人が双方向でつながれるコミュニティを整えています。
たとえば、お店が『今度イベントやるから来てね』と発信したり、外から来る人が『この週末に琴平へ行くけどおすすめは?』と気軽に質問できる。
テレビ・新聞や各SNSに“もうひとつの交流と告知の場”を足すイメージです。『あのコミュニティの人たちがいるなら琴平に行ってみよう』と思ってもらえたらうれしいですね。
デジタルツールが地域にもたらすもの
ミッションは二つ。①AIで業務効率化、②DAOで地域活性化。
まず①では、役場で職員の皆さんが用途に合ったAIを安全に使える環境整備を進めています。利用規約の整備や、ツールごとの使い方セミナーも実施中。環境・防災など幅広い業務の“デスクワーク負担”を軽くして、住民と向き合う時間を増やしてほしいんです。
民間企業の皆さんにも、AIで発信や企画のハードルが下がる体験を広げたい。毎週木曜のセミナーで、町全体が盛り上がる土台を作っています。
数年後、AIを味方に仕事ができる人が確実に増えている——そう実感できる流れを作りたいですね。
琴平は観光の町。だからこそ“お店で過ごすリアルな時間”は大切にしつつ、AIにうまく助けてもらって、もっと魅力的な町にしていきたいです。
仕事で大変なこと
AIのおかげで作業自体は楽になりましたが、やりたいことが次々湧いてくるので、タスクと優先順位の管理が難しいですね。
“やるべきこと”と“やりたいこと”をうまく配分するバランス感覚を常に意識しています。
モットー・ポリシー
三方良し(自分・相手・お客さん)を大事にしています。誰か一人に無理が出ると、関係は長続きしない。
それから、『とにかくやってみる』。AIがあるから実験のコストが下がった。うまくいけば最高、ダメでも代替案が見つかる。
「小さく試して、学びながら成功に近づける。」この姿勢を大切にしています。
今後の目標
まずは役場と民間の業務効率化を一段進めること。
そしてデジタルコミュニティの規模を広げ、町民と“琴平ファン”が常時交流できる場に育てたいです。
『今度琴平に行くけど、どこに泊まればいい?』と投げると、みんなが自然に答え合う——そんな空気を作りたい。
DAOは“みんなが決定権・実行権を持つ”組織。
だから『イベントやってみたい!』と手を挙げた人が主催者になれる場にしていきたいです。“みんなでやろう”が自然に回るコミュニティが理想ですね。
ライター・はるとの学び
秋吉さんのお話から、最後に残るのは**テクノロジーそのものではなく“人と人のつながり”**だと実感しました。デジタルで窓口を増やし、AIで事務を軽くする。そのぶん、リアルで向き合う時間が濃くなる。“双方向の交流”を設計するのがDXであり、主役はいつも人。
難しそうに見える挑戦も、小さく試し、学びながら前へ。琴平のデジタル推進は、そんな前向きな合言葉と一緒に進んでいました。
秋吉 一輝(琴平町 地域おこし協力隊/DX・DAO推進)
活動:AI環境整備・職員、事業者向けセミナー、Discordコミュニティ運営 ほか
ひとこと:「誰もが主役になれる“オンラインの町内会”、一緒につくりましょう。」
この記事を書いた人
琴平縁むすびプロジェクト またたびさん
私たちは、香川大学『琴平縁むすびプロジェクト またたび』です。琴平で活躍する「琴平ビト」を取材・発信し、人と人との縁をむすびながら、その想いやストーリーを通して琴平の新たな魅力を広げています。