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琴平で人と出会う旅。

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出会える人

出会える人 Vol.3

“うどん”で届けたいのは、思い出

株式会社中野屋 代表取締役社長 羽藤 裕子さん

株式会社中野屋4代目社長。2006年にUターンし、家業を継ぐ。父が始めた「中野うどん学校」を次世代に引き継げるよう、企業としての体制を整えながら、老舗のうどん店・お土産店・カフェなどを展開し、参拝客や観光客で賑わう町の顔として、旅人に忘れられない時間を届けている。

旅の記憶をつくる「うどん学校」

香川県といえば讃岐うどん。その「麺打ち体験」を通して、旅人に忘れられない時間を届けているのが「中野うどん学校」です

運営するのは、金刀比羅宮の参道に店を構える株式会社中野屋。老舗のうどん店・お土産店・カフェなどを展開し、参拝客や観光客で賑わう町の顔でもあります。その4代目社長が、今回ご紹介する羽藤裕子さんです。

琴平の魅力とは?

「この町の良さは、古いものと新しいもの、人と人とがコンパクトに混ざり合っていることだと思います。古くから住んでいる方、旅で訪れる人、移住してきた人、外国人の方——いろんな人が自然と町に溶け込んでいて、そのバランスが心地いいんです。」 

羽藤さんは、そんな「ぎゅっと詰まった多様性」こそが琴平の一番の魅力だと話します。

若い世代にも愛されるお店づくり

2020年の店舗改装では、「若い人にも立ち寄ってもらえる店」を意識したそうです。

「昔はツアーや団体旅行の年配のお客様が中心でしたが、近年はパワースポットとして若い世代の個人旅行が増えています。改装時はちょうどコロナ禍でしたが、だからこそ気軽に立ち寄れるお店にしたいと思いました。」

参道にある店舗はアクセス抜群。中でも、香川の縁起菓子「おいり」を使った「おいりソフト」は暑い季節の定番スイーツです。

「おいりソフト」誕生の裏側

「Uターンして最初に考えたのが、おいりソフトでした。おいりという伝統菓子を、もっと全国の人に知ってもらいたいという声がきっかけです。見た目も可愛いし、登山帰りの疲れた体にもぴったり。縁起ものを見て幸せ、食べて幸せになってもらいたいという想いを込めています。」

羽藤さんが生み出した「おいりソフト」は、今や琴平の名物スイーツとなっています。

家業を継いで良かったこと

Uターンした2006年頃は、ちょうど国が「観光立国」を掲げて動き出した時期でした。観光庁ができ、地域の観光が注目され始めた時代。

そんな中で、自社の仕事や地域の活動が「お客様の楽しい旅の思い出づくり」に直接つながっていると実感できたことがうれしかったです。
仕事で来町されたお客様が「久しぶりに琴平に来たら変わったね。今度は家族を連れてこよう」と話されているのを聞いて、本当に良かったと思いました。

仕事で大切にしていること

何かを決めるときに、損得ではなく“自分が自信を持てる選択”をするようにしています。お客様を自分の家族だと思って考えることで、自然と正しい判断ができるんです。そして、なぜその決断をしたのか理由を説明できるようにすること。それが信頼につながると思っています。

仕事の中で大変なこと

“人”に関することですね。特にうどん学校は、思い出という“見えない商品”を扱っています。より良い体験にするためには、スタッフの教育や環境づくりが欠かせません。他のお店なら数百円で食べられるうどんを、体験では何倍もの料金で提供します。だからこそ、値段以上の価値を感じてもらえるよう常に意識しています。海外の方にも楽しんでいただけるよう、多言語化するだけでなく、あえて簡単な日本語で話して“日本を感じてもらう”工夫もしています。

今後の目標

父が始めたうどん学校を、次の世代にしっかりと引き継げるよう、個人商店から企業としての体制を整えていきたいです。 そして、“ようこそ四国へ、心にのこる旅のお手伝い”という理念のもと、讃岐の食文化や新しい体験を提供できる場づくりを続けていきたいと思います。

琴平への想い

「今の琴平は、地域の人たちが主体になってまちづくりを進めながら、外からの人の力もうまく取り入れて活性化しています。古くからの賑わいを受け継ぎながら、課題を共有し、解決へ動く流れが生まれている。この良いサイクルを続けて、どんどん元気な町になっていってほしいですね。」

ライター・はるとの学び

羽藤さんのお話を聞いて感じたのは、“新しいことに挑戦すること”と“受け継いだものを守ること”の両立の難しさ。その中で「琴平をもっと良くしたい」という思いが、うどん学校の笑顔につながっているのだと思いました。そして改めて感じたのは、観光の主役は“モノ”でも“場所”でもなく“ヒト”だということ。

実は僕、まだうどん学校を卒業していません(笑)。次はちゃんと入学して、自分の手で“思い出のうどん”を打ちたいと思います。

あなたも琴平で、忘れられない体験をしてみませんか?

中野うどん学校/株式会社中野屋

香川県仲多度郡琴平町
公式サイト:https://www.nakanoya.net

この記事を書いた人

琴平縁むすびプロジェクト またたびさん

私たちは、香川大学『琴平縁むすびプロジェクト またたび』です。琴平で活躍する「琴平ビト」を取材・発信し、人と人との縁をむすびながら、その想いやストーリーを通して琴平の新たな魅力を広げています。