町全体が体験になる。
琴平で人と出会う旅。

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Kotohira Travel

出会える人

出会える人 Vol.5

非日常をまとう、その一歩をお手伝い

着物レンタル 藤田屋 土佐 麻子さん

着物レンタル「藤田屋」店主。本業は美容師で、知人からたくさんの着物を譲り受けたことにきっかけに、こんぴら表参道の路地裏の空き家この場所(今の藤田屋)に魅力を感じ、「藤田屋」を開業。「着物が似合う町」と言われる琴平を目標に、着物や浴衣の着付けを通して、日常にそっと非日常のよろこびを届けている。

着物レンタル「藤田屋」の紹介

こんぴら表参道の路地裏に、そっと佇む「着物レンタル 藤田屋」。
1階には職人の手仕事による和雑貨が並び、2階には色とりどりの着物がずらり。
旅の途中で“好きな一着”を選び、プロの着付けでまちへ出かける——そんな特別な時間を叶えてくれる場所です。
今回お話を伺ったのは、店主の土佐麻子さん。着物や浴衣の着付けを通して、日常にそっと非日常のよろこびを添えています。

土佐さんが感じる琴平の魅力

地元は琴平で、今は丸亀から通っています。
魅力をひと言でいえば人との距離が近いこと。
昔から知っている人も、新しく出会う人も、とにかく元気。
“町のために何ができるかな”と前向きに動く方が多いのが印象的です。

着物でつながる笑顔

25年ほど琴平を離れていて、こちらでの活動はまだ2年目。
毎週通うなかで、みなさんが本当に親切にしてくださって。

着物レンタルの専門でやっている人は今まで多くなかったようで、お店ができて喜んでいただけているのがうれしいです。
私自身、人に着物を着せるのが大好き。目の前で笑顔が生まれる瞬間が一番のやりがいです。

この春の歌舞伎の時期も、着物を着なくても観劇はできますが、“せっかくだから着てみようかな”と足を運んでくださる方が増えました。
地元の方がわざわざ藤田屋に来て着てくださって、喜んで帰られるのを見ると、本当に嬉しいですね。
“今まで着る発想がなかったけど、ちょっと挑戦してみようと思えました”という声にも背中を押されています。

非日常を楽しむきっかけに

今は営業が週末中心ですが、近所の方がよく宣伝してくださって、花火の季節には、浴衣を着に来られるお客さまも増えました。
普段は洋服が楽だけれど、イベントや記念日には浴衣・着物で非日常を楽しむ。
そんな方が少しずつ増えている実感があります。やはり大きなきっかけは歌舞伎の季節ですね。

譲られた着物が始まりに

本業は美容師で、丸亀で美容室を営んでいます。成人式や入学式・卒業式などフォーマルの着付けは美容室でずっとやっていましたが、“まち歩き用の着付け”はしていませんでした。最初は美容室で着付けをしていましたが、十数年空き家だったこの場所(今の藤田屋)を見て、「ここでやってみよう」と始めたのがちょうど2年前です。

着物を最後まで生かす

“大切に着ていた家族の着物を使ってほしい”と、持ち込んでくださる方が多いんです。
裏地が傷んでいたり生地が弱っているものは、持ち主の方に了承をいただいたうえでリメイクします。
和裁のできる姉に頼んでスカートやバッグへ。江戸の暮らしは、ものを灰になるまで使い切るという文化。その感覚を少しでも受け継げたらいいなと思っています。管理は手間もかかりますが、毎日布に触れていられる幸せのほうが大きいですね。

非日常を気負わず楽しんでほしい

まずは昔の空気を味わってほしい。着物や浴衣をまとうことで、日常が少し特別に変わる体験を。“苦しそう・動きにくそう”というイメージを持つ方が多いのですが、実際に一日過ごしてみると“本当に楽しかった!”という声をよくいただきます。
だからこそ、着物のハードルをどんどん下げたい。藤田屋に来た方が“楽しい、また着たい”と思える体験を増やしていきたいです。

目指すのは「着物が似合う町」

藤田屋の着物は、どれも誰かから受け継いだ一着。着物の“復活”と、“活かせる場所づくり”、そして着た人の喜び——それが原点です。
藤田屋の着物で琴平を歩き、いろんな人が元気になる。目標はシンプルにそこ。“着物の町”とまでは言わずとも、“着物が似合う町”と言われる琴平にできたら、うれしいですね。普段は洋服でも、たまには着物で非日常を味わいながら、楽しくまち歩きしてもらえたらと思います。

ライターの体験メモ

実際に着付けを体験。最初は「動きにくいかも」と不安でしたが、着てみると驚くほど快適。
最高気温33℃の真夏日でも意外と過ごしやすく、いつもの道が少し華やかに見える不思議さを感じました。

浴衣・着物でしか出会えない時間が、たしかにある。土佐さんの「笑顔を増やしたい」という想いが、体験の隅々に息づいていました。

まとめ

着物を通じて“非日常のよろこび”をつくり、同時に受け継がれた一着の命を未来へつないでいく。
藤田屋は、単なるレンタル店ではなく、思い出を仕立てる案内人でした。

琴平を歩く日に、そっと袖を通してみませんか。いつもの景色が、ふっと特別に変わります。

着物レンタル 藤田屋(こんぴら表参道・路地裏)

取扱:着物・浴衣レンタル/着付け、和雑貨、リメイク品 ほか
営業:主に週末(詳細は店頭・SNSでご確認ください)

この記事を書いた人

琴平縁むすびプロジェクト またたびさん

私たちは、香川大学『琴平縁むすびプロジェクト またたび』です。琴平で活躍する「琴平ビト」を取材・発信し、人と人との縁をむすびながら、その想いやストーリーを通して琴平の新たな魅力を広げています。